ライティングスキルを向上させたい新人webライターが押さえるべき基礎をまとめてみた

ENロジカルは企業のデジタルマーケティングの運用やコンサルティングを行う支援会社です。
その中でコンテンツSEOの支援も行っており、社内では記事コンテンツに向き合う機会も多くあります。

記事コンテンツの質を左右するのが「文章力」です。
今回は、新人webライターを想定して押さえておくべきポイントをまとめました。

webライティングとは?

小説やエッセイを書く場合を除き、webライティングは0→1の作業ではなく、情報を集めてわかりやすく再構成する作業です。
SEO目的で記事を書くwebライターは自分の仕事をこのように捉えると解像度が上がるでしょう。

一方でその性質により、有象無象の記事がweb上にアップされている問題もあります。
検索上位の記事を模倣した記事が多く生み出され、そのような方針で検索上位が獲得できることがあるのも事実です。

一次情報の重要性

その中で、競合となる記事に差をつけ、良質な記事として認められるには「一次情報」が重要です。
自分自身の経験や、ユーザーインタビューで得た独自情報をもとに記事を書くことで価値があがります。

一次情報とは、オリジナルな情報、つまり著者本人が直接的に体験から得た情報、考察、本人が行った調査や実験の結果などです。一次情報の作成・収集には手間(+資金)と時間を要することから、情報としての価値は高くなります。

引用元:エナゴ アカデミー

webライティングスキルを高めるには?

守破離の視点で重要と考えていることを説明します。

守破離とは
「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。
「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。
「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

引用元:goo辞書

ライティングに落とし込んでみます。

守:ライティングの基礎を忠実に身につける。
破:型にとらわれすぎず、読者が読みやすい文章を書く。
離:1つのカテゴリ、ジャンルではなく様々な案件の記事を書いてみる。

それぞれ説明します。

webライティングスキルを高める「守」の巻

ライティングには基本となる型が存在します。すべてを厳密に守る必要はありませんが、基本型をベースにライティングをしていくことで自然と読みやすい文章になるでしょう。

①SDS法

「Summary(結論)、Details(詳細)、Summary(結論)」の順番で文章を構成する方法です。
ビジネスにおいてよく結論から話すのも同じことです。
先に結論を伝えることで、読み手の理解を促すことができます。

■SDS法で書いた文章例
(結論)SEOの重要なポイントの1つが、権威性です。
(詳細)検索エンジンのアルゴリズムでは、情報の正確さが重要視されており、コンテンツと整合性のある運営者や権威ある監修者がいる記事が検索上位に上がりやすくなっています。
(結論)そのためSEOに取り組む上で権威性が重要です。

②PREP法

「Point(結論・主張)、Reason(理由)、Example(理由に説得力を持たせるための具体的な根拠・事例)、Point(結論・主張)」の順番で文章を構成する方法です。

PREP法のメリットは、ユーザーのニーズによって、ユーザー自身が情報を取捨選択しやすいので、スムーズに読み進められる点です。
結論だけ見ればいい人、その理由も知りたい人、根拠となる事例が欲しい人、といった具合にユーザーニーズに応じて情報を整理できます。

■PREP法で書いた文章例
(結論)SEOの重要なポイントの1つが、権威性です。
(理由)いまや誰でも気軽に情報発信ができるようになり、web上の情報が玉石混交となりました。そういった背景もあり、検索エンジンの評価に「正確さ」が含まれるようになりました。
(根拠)その影響もあり、YMYL領域を筆頭に、各カテゴリの上位サイトには、権威性のある企業ドメインやメディアが名を連ねています。
(結論)そのため、信頼性のあるサイト運営者や監修者に質の担保がされているか、つまり権威性があるかという点がSEOで重要なのです。

他にも、文章構成以外にライターが守るべき基本的なルールが存在します。

ライターが絶対に押さえるべき基本ルール

同じ文末を繰り返さない

「~です。~です。~です。」と同じ文末が続く文章はテンポが悪く、素人さが出てしまいます。
可能な限り文末を変えてライティングしていきましょう。

同じ意味で短い表現にする

意味がほとんど変わらないのであれば、短い文章の方がユーザーは読みやすいです。
自分で書いた文章を即時に読み返して、短くリライトする癖をつけましょう。

「webライターとして活動をしていく上で、SEOの知識を持っておくことは重要といえるでしょう。」
↓
「webライターを志すなら、SEOの知識も持っておくべきです。」

突っ込みどころを残さない

理由説明や根拠が欠けている文章があると、読み進めていて「なぜ?」と疑問を生んでしまいます。
内容が浅いと判断されるポイントになるので要注意です。

書いた記事を他人に読んでもらってチェックするといいでしょう。

「いまから個人ブログで検索上位をとるのは厳しいです。」
↓
「現状、SEOでは権威性が重視されています。そのため、個人ブログで検索上位をとるのは厳しいです。権威性というのは~・・・」

1文を長くしすぎない

長すぎる文章は、意味が伝わりづらくなります。
また、論理破綻が起きやすくなるので、1文あたり80文字程度を目安に書いていきましょう。

長すぎる文章は、意味が伝わりづらくなり、論理破綻も起こしやすくなってしまうので、1文あたり80文字程度を目安に書いていきましょう。
↓
長すぎる文章は、意味が伝わりづらくなります。
また、論理破綻が起きやすくなるので、1文あたり80文字程度を目安に書いていきましょう。

改行を利用して読みやすく

webライティングには、一般的な編集ルール(段落の初めは一文字下げるなど)は気にしなくてもOKです。
ユーザー目線で読みやすく、適宜改行をしていきましょう。

スマホのアクセスが多い場合、スマホ実機で記事をチェックすることも重要です。

専門用語には解説を入れる

一般的に理解されない専門用語をそのままにしてしまうと、ユーザーにストレスを与えてしまいます。
専門用語に対して、誰に対しても伝わる補足と、その前後に意味を説明する文章を入れることでストレスなく理解できる文章になります。

「オウンドメディアの分析では、アトリビューションを見ることがポイントです。」
↓
「オウンドメディアの分析では、アトリビューション(=間接効果)を見ることがポイントです。
コンバージョンに至るまでに、どのページが貢献しているのか?を見ることで回遊構造の改善プランを立てられます。」

webライティングスキルを高める「破」の巻

守で説明した文章の型や、基本的なルールを実践できることは大切です。
しかし、1記事をすべてを型に当てはめた文章で構成すると、冗長で堅苦しくなるかもしれません。

型を知り、型に縛られず、あくまでも「ユーザーが読みやすいか」「意味がスムーズに伝わるか」を意識した文章構成を心がけましょう。

webライティングスキルを高める「離」の巻

1つのテーマについて延々と記事を書いていると、自分自身のスキルが伸び悩んでいると感じることがあります。
その際は、まったく別のテーマに着手することで気持ちを入れ替えられます。
テーマや業界、商材が変わると、読者ペルソナも変わます。
「読者にもっとも相応しい記事・文章は?」といった思考部分から取り組むことで今まで培ったスキルを発揮する機会になります。

【一度実践してほしい】ライティング問題

コンテンツの要はライティング。書くことに自信がある方もない方も、この問題に挑戦してみてください!/Markezine
https://markezine.jp/article/detail/24379

この記事で出題されているライティング問題を一度やってみてください。
webライティングにおける目線の切り替え、文章の型について紹介されています。
それぞれの問題を自分で書いてみることで実践的に学べる良記事です。

この記事で学べることの要点

①文章を書く上での2つの目線
運営者目線、ユーザー目線で文章がどう変わるのか?がわかります。

②2つの文章タイプ
「共感型」「問題解決型」の文章タイプについて例が挙げられています。ペルソナを考慮して、どちらの型を選ぶべきかの視点がわかるようになるでしょう。

【まとめ】ライティングスキルを向上させるにはとにかく書くことが大事

ライティングスキルは基本を押さえた上で、とにかく書きまくることがスキルアップにおいては重要です。
いくら知識や理論を積み重ねても、ユーザー目線のわかりやすい記事は書けません。
インプットに対して、しっかりとアウトプットの量を増やしていくことで知識やテクニックが定着しスキルに繋がっていくでしょう。

webライティングスキルは、思考しながら書いた量に比例しますので、まずはライティングを繰り返してみてください。
可能であれば、成果物に対してディレクターからフィードバックをもらう機会を作っていきましょう。

この記事を書いた人

enlogical

ENロジカル京都に本社を置くwebマーケティングコンサルティング会社です。京大生インターンを中心にオウンドメディア運営、SNS運用等を行っております。