京都でコンテンツマーケティングを依頼するならENロジカル|概念・ポイント・事例など紹介

「コンテンツマーケティング」は近年よく耳にするようになり、取り組みたいと希望する企業も増えてきています。

そんな中で「コンテンツマーケティングをやりたいが、どうすれば?」「記事を書けばいい?」「とりあえずSEOをやりたい」など、コンテンツマーケティング=SEO・SNS運用と認知している人も多く、本質的な内容については理解できていない方も多いような印象です。

コンテンツとは、「情報」そのものであり、記事やSNS投稿、動画など特定のものを指すものではありません。
ですのでコンテンツマーケティングを行うといっても、闇雲に検索ボリュームが多いキーワードで記事を書くのではなく、ターゲットとなるユーザーが誰で、どんな形でコンテンツを届けるのか?を戦略的に考えた上で作ることが大切です。

そもそもコンテンツマーケティングが広まった背景に、デジタルデバイスの普及によってユーザー自身が様々なコンテンツにアクセス可能になったことがあります。ユーザーがコンテンツを能動的に取りに行けるようになったことで、GoogleがZMOT(Zero Moment of Truth)と提唱するユーザー行動が生まれました。

ZMOTとは、ユーザーが購買に至るまでに、SNSやwebメディアで情報収集をして意思決定する行動を指します。そして、広告を主体としたPUSH型の手法にユーザーも嫌気がさすようになり、PULL型のコンテンツマーケティングが台頭したのです。

そしてモバイルデバイスとSNSが普及し、企業だけでなく、ユーザー自身がコンテンツを気軽に生み出せるステージにまで至りました。これからのマーケティングにおいては、ユーザーが生み出すコンテンツも無視はできないでしょう。

今後より重要視されるであろうコンテンツマーケティングについて、基本的な概念から成功のポイントまで解説していきます。

京都でコンテンツマーケティングを依頼するならENロジカル

株式会社ENロジカルでは、企業さまのコンテンツマーケティングを総合的に支援しております。
まずはヒアリングを行い、ターゲットとなる顧客像の理解や、現状と目指すべき姿を整理・分析した上で、最適な形でコンテンツマーケティングを行っていけるよう戦略設計を行います。

その後、具体的な施策立案から実行・運用・計測までをワンストップで行い、中長期的な視点でコンテンツマーケティングをご支援いたします。

費用も月額30万円~程度からお見積りが可能です。まずはお気軽にお問い合わせください。

コンテンツマーケティングとは?

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.

コンテンツマーケティングは、価値があり、関連性があり、一貫性のあるコンテンツを作成して配信し、明確に定義されたオーディエンスを引き付けて維持し、最終的には収益性の高い顧客行動を促進することに重点を置いた戦略的なマーケティングアプローチです。

コンテンツマーケティング協会(CMI):What Is Content Marketing?

CMIが提唱する内容を要約すると、コンテンツマーケティングのポイントは以下の3つといえます。

  1. コンテンツが「価値・関連性・一貫性」を満たしていること
  2. オーディエンスを明確に定義し、引き付けて維持する
  3. 収益性の高い顧客行動」をどう促すかを考慮している

コンテンツマーケティングを行うには、これらを満たすことを考えなければいけません。
それぞれ見ていきます。

①「価値・関連性・一貫性」のあるコンテンツとは?

価値のあるコンテンツとは、検索上位を獲得できるコンテンツではありません。
ユーザーが自分自身の時間を投資するに値するコンテンツが、本質的に価値のあるコンテンツです。

価値あるコンテンツを生み出すだけでは意味がないため、そこで初めてユーザーに届けるHowを考えるに至るのが自然です。トラフィックやコンバージョン獲得起点でコンテンツを考える方法も間違えではないと思いますが、両方から思考していくことが重要だと考えます。

関連性は発信するコンテンツに何らかの関わりがある必要があるということです。
例えば、飲食店が洋服に関するコンテンツを発信したとして誰にも刺さらないと想像できるように、自社ビジネスのドメインとの関連性は逸脱してはいけない要素です。

一貫性のあるコンテンツは信頼を獲得できます。反対にコンテンツごとにメッセージがバラバラでは信頼に足るブランドではないと判断し離反していくでしょう。

コンテンツマーケティングを通してファンを獲得するためにも、コンテンツの発信者は「価値・関連性・一貫性」のすべてを満たすように注意する必要があります。

②明確に定義されたオーディエンスとは?

ビジネスを運営しているのであれば、解像度の高低あれど顧客像があるはずです。
コンテンツを企画するにも、顧客が抱える課題や悩みがわからなければ手が進みません。さらに深く、自社サービスの利用に至るまでの心理状況や価値観やライフスタイルを探していく必要があります。

その作業を通して、本当に狙うべきオーディエンスが認知でき、コンテンツマーケティングの方向性を定めることができます。
これはコンテンツの一貫性にも関わる要素といえます。

③収益性の高い顧客行動を促すとは?

SNSが普及しユーザー自身がコンテンツの発信者となった背景もあり、獲得した顧客に口コミや情報の拡散を促す、友人を紹介してもらうといった行動を促進することの重要性も増しています。
コンテンツマーケティングでは、顧客を獲得したあとも重要です。ロイヤリティを維持、高めるためのコンテンツを発信し続け、その後の行動にも目を向けることで成果を最大化することができます。

コンテンツマーケティングのメリット・デメリット

前提として、コンテンツマーケティングはすべてのビジネスにおいて有用です。
ホームページやブログ1つとってもコンテンツといえるため、コンテンツが1つもないビジネスは有り得ないといって過言ではありません。ユーザーとの接点となるコンテンツを戦略的に設計し、継続することでどんなビジネスにも寄与することでしょう。

しかしながらコンテンツマーケティングにもメリット・デメリットがあります。「成果が出ない!」と早期撤退になるのを避けるためにもこれらを理解して進めましょう。

コンテンツマーケティング3つのメリット

①広告費をかけずに始められる

コンテンツマーケティングは、目標とターゲットユーザーの設定から自社ビジネスの資産の棚卸しに始まり、それを記事や動画、ホワイトペーパーといったコンテンツにしていくことから始まります。
人的リソースや制作工数がかかるとはいえ、チャネルによっては広告費もかからずにトラフィックを集めることができる可能性があります。

②ストック型の資産ができる

発信したコンテンツはweb上に残るため、良質なコンテンツは継続してユーザーを獲得することができます。短期で爆発的なコンバージョンを獲得することは稀ですが、長期的な集客コンテンツとして活躍します。

③2次拡散が期待できる

良質なコンテンツは、ユーザーにシェアされます。ユーザーによる拡散は短期的に多くのトラフィックが獲得できる可能性を秘めています。SNSが普及したいま、ユーザーの拡散も考慮してのコンテンツ設計が必要です。

コンテンツマーケティングのデメリット

①短期的に成果が出づらい

SEOやSNSアカウントの立ち上げ直後から爆発的なトラフィックを獲得するのは難しいため、短期的に数字を伴う結果を求めるとうまくいきません。
中長期的な数値計画のもと、コンテンツを投下し続けることが重要です。

②2次拡散による炎上リスクもある

倫理から外れたコンテンツや、ユーザーの感情をネガティブに揺さぶるコンテンツは悪い意味で多くのトラフィックを獲得します。
先般、炎上した「底辺職ランキング」をコンテンツにした某メディアのように、クリック率や検索数といった数字だけを見たコンテンツマーケティングをすると発生する典型的な失敗です。

倫理に反したコンテンツは当然火種になりますが、動画コンテンツの一部が切り取られ意図しないメッセージで拡散し、結果炎上することもあります。
結果論といえばそれまでですが、愚直にユーザー視点でコンテンツを考えることが重要です。

コンテンツマーケティング成功のポイント

良質なコンテンツ

コンテンツマーケティングは発信する情報が良質でなければ、その他すべての要素が完璧でも成り立ちません。あくまでもユーザーと企業との接点はコンテンツだからです。

良質なコンテンツは先述の通り「ユーザーが自分自身の時間を投資するに値するコンテンツ」です。

もっと嚙み砕いて「役に立つコンテンツ」と捉えてもいいかもしれません。
現代のユーザーは、マルチデバイスで、さらに様々な媒体を横断してコンテンツに触れています。企業目線のコンテンツ発信ばかりだと、ユーザーはすぐにポジショントークを見抜き、最悪の場合、信頼を損ねる可能性もあります。

良質なコンテンツは、最低でも以下の要素を満たすものであると考えます。
(+αとして、コンテンツマーケティングで成功するためには継続性が必要です。)

  • ユーザーが求めるものである(ニーズがある)
  • 最新かつ正確である
  • 独自性がある
  • コンテンツごとの目的が明確
  • (+α)継続し続ける

それぞれ見ていきましょう。

ユーザーが求める情報

まず、コンテンツはユーザー視点でニーズがあるかどうか?が大前提です。ニーズがない情報はユーザーはそもそも無視しますし、もちろん拡散もしません。ニーズがあるかどうかは、検索ボリュームなどの客観的な数値や、ユーザーインタビューなどで確認することができます。

情報の新しさと正確さ

ユーザーがコンテンツが役に立つかどうかを判断する上で、この要素を重視するケースは少なくありません。

例えば、ユーザーがweb広告代理店を探しているときに、とある代理店のブログが最終更新3年前だった場合、アドテクノロジーのアップデートに対応しているのか不安になるでしょう。
他にも、飲食店の口コミが1年前から途絶えていたら、ユーザーはその店がもう閉店してるだろうと思いサイトから離脱するかもしれません。

このように、ユーザーはコンテンツが発信された日や最終更新日もチェックしています。自社サイトの情報は適宜更新し、最新情報との乖離がないかチェックするのと同時に、その行動をユーザーにしっかりと伝える必要があります。

SEOでも評価されるコンテンツの更新性ですが、目的と手段が入れ替わっているケースが散見されます。
具体的には、コンテンツの更新箇所がないのに更新日だけを最新にする手法です。SEOで上位に掲載するために更新日を更新するのではなく、ユーザーに最新情報を届けるために更新した結果、上位表示されるのです。これを誤ってはいけません。

独自性のあるコンテンツ

独自性は競合他社との差になり、ユーザーがコンテンツを見に来る動機になります。
検索結果画面を見ると、似通った見出しのコンテンツが並んでおり、中身も上位サイトに最適化されたような形になっていることがあります。その中から信頼を獲得し「役に立つ」と評価してもらうためには、他サイトにない独自性が必要だと考えます。

独自性を示すコンテンツは、独自インタビューをもとにした一次情報であったり、有識者による動画コンテンツ、ユーザーアンケートをもとにしたランキングコンテンツなどコンテンツそのものが挙げられます。
他にも、デザイン性に優れたサイトだったり、内容がユーザーにわかりやすく図解化されていたりと、様々な角度から考えることができます。

コンテンツごとの目的が明確

良いコンテンツは、目的が明確です。
ユーザーへのリーチを獲得するためなのか、リピーターになってもらうためのエンゲージメントコンテンツなのか、購買意欲を掻き立てるコンテンツなのか、役割に応じてコンテンツの最適化していくことでPDCAも回しやすくなります。

(+α)継続し続ける

コンテンツマーケティングで成功するためには、良質なコンテンツを発信し続ける必要があります。
ユーザーはSNSやインターネットを通して毎日数え切れない量のコンテンツに触れています。1度リピートしたとしても、1か月に1度の接点しか持たなかったとしたら、その期間に離反する可能性は高いでしょう。

熱心なファンを獲得するためにも、コンテンツ発信し続けることは重要です。

コンテンツマーケティングの成功事例:株式会社クラシコム

画像出典:北欧暮らしの道具店

2022年8月に上場も果たした株式会社クラシコムが運営する「北欧、暮らしの道具店®」はコンテンツマーケティングの最たる成功事例です。
その成果は以下の通りです。

画像出展:株式会社クラシコム IR資料 事業計画及び成長可能性に関する事項より(https://kurashi.com/ir)

この資料にコンテンツマーケティング本質そのものが記載されています。

株式会社クラシコムは、「リーチするに値するコンテンツ」&「エンゲージするに値するコンテンツ」を使い分け、エンゲージメントアカウントにコンテンツを毎日提供することで、購買動機やリテンション動機を提供しています(=良質なコンテンツを発信し続けている)。

北欧の雑貨をECで販売することから始まったクラシコム。商品ページ1つをとっても良質なコンテンツか散りばめられていますので、ぜひ一度見てみるといいでしょう。

さらに、明確に定義されたオーディエンスも非常に参考になります。
オーディエンスのセグメンテーションで秀逸な点がデモグラフィック(年齢・職業・所得など)でユーザーを分けていないところです。これによりユーザーとブランドが重なる領域が最も広くなり、多くのファンを獲得したといえます。

一見抽象的な「価値観」をセグメント対象とし、広く深い世界観を構成する一貫したコンテンツによって、ユーザーに届けることで、価値観に賛同するユーザーが集まり強固なブランドになったといえるでしょう。

「卒業のないブランド」である。顧客あたりのLTVは長期間にわたって伸長し続ける可能性が高くなる。

最後の一文からも収益性の高い顧客行動について仮説を立てて運営していることが伺えます。

  1. コンテンツが「価値・関連性・一貫性」を満たしていること
  2. オーディエンスが明確に定義されていること
  3. 収益性の高い顧客行動」をどう促すかを考慮している

(再掲)CMIが提唱する内容を要約したコンテンツマーケティング3つのポイント

クラシコムで働く従業員は、もともと熱心なファンであったといいます。
ブランドに深い理解と賛同を示すユーザーがメンバーとなることで、良質なコンテンツを生みだす完璧なサイクルが確立していると言えます。

【まとめ】ユーザーにとって価値あるコンテンツを考え抜くのが重要

今後重要性を増していくと考えられるコンテンツマーケティングは、ユーザーに向き合い良質なコンテンツを考え抜くことが成功のポイントです。

コンテンツマーケティングはSEOやSNSのハックではなく、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを、適切なチャネルで届けるものです。テクニカルな手法も時に重要ですが、ユーザーのことを念頭に置き運用をしていきましょう。

コンテンツマーケティングの検索トレンド

さいごに、2004年から現在まで、日本とアメリカの「コンテンツマーケティング」の検索トレンドを比較してみました。

日本では2016年に第一回コンテンツマーケティングEXPOが開催されたタイミングで検索数が増加、そこから一時的にダウントレンドとなったものの最近ではまた増加傾向です。
※それ以前、YoutubeやTwitterといったSNSが普及した2006年に短期的な山が来ています。

一方アメリカでは、詳細な背景まではわかりませんが右肩上がりです。検索エンジン最大手のGoogleも「テクニカルなSEO施策よりも、コンテンツを重視する」と声明を出しています。
検索トレンドからみても、コンテンツの重要性がマーケターの共通認識になっていくことは間違いないでしょう。

この記事を書いた人

enlogical

ENロジカル京都に本社を置くwebマーケティングコンサルティング会社です。京大生インターンを中心にオウンドメディア運営、SNS運用等を行っております。