学習塾・予備校の集客のために重要なポイントから具体的な手法まで、塾業界のWEBマーケティング支援で実績のあるENロジカルが解説していきます。
学習塾・予備校の集客に課題感を持っている方はぜひご一読ください。
なお、本記事でいう学習塾・予備校とは「小学生・中学生・高校生などに対して基礎学力・受験対策指導を提供する」サービスを指します。
学習塾・予備校の集客で重要な2つのポイント
どの業界においても新規のお客様を獲得することは重要ですが、こと学習塾においては、事業の生命線となります。
なぜなら、学習塾では「生徒の友人紹介による入塾検討」が起きやすいためです。
ターゲットとなる学生は、生活時間の大半を学校のなかで集団で過ごします。
すると、「友人とのコミュニケーションが発生しやすい」「受験シーズンなど一斉に勉強モードに切り替わる」といった、集団生活による特性が生まれ「どこの塾行ってる?」という会話が発生し、紹介に繋がります。
安定した事業運営のためにも、新規集客は怠ってはいけません。
ここからは、学習塾や予備校が新規顧客を獲得する上でまず考えるべき、重要なポイントを解説していきます。
①他塾との違いを明確に言語化しWEBサイトで発信する
自社の周囲に競合となる塾はいくつあるかは調査済みでしょうか?
東京都23内の主要駅を最寄りとして、学習塾・予備校の数をリサーチしたところ、1つの駅から徒歩圏内にある塾は平均5~10校でした。
端的に言えば学習塾はコモディティ化した業界です。(加えて少子化の影響で競争も激しくなっています。)
お客様から見れば、「どの塾も同じようなものだな」と感じられる状況になっており、すると「サービス形態(集団or個別など)・アクセス・料金・合格実績」という目に見えて分かりやすい事項が重視されるようになります。
コモディティ化
Wikipedia|コモディティ化
コモディティ化とは、製品やサービスについて、性能・品質・創造性・ブランド力などに大差がなくなり、顧客からみて「どの会社の製品やサービスも似たようなもの」に見えるようになった状況、を意味するマーケティング用語。
コモディティ化した中でお客様に選んでいただくために、他塾との違いを明確にすることで、お客様にとって選ぶ理由を作ることができます。
ただしそれもWEBサイトに掲載すればいいだけではありません。
実際の提供サービスとの整合性を取り、そのためのオペレーションも確立する必要があります。
この部分を怠ってしまったり、何をすれば分からない状況を放置してしまうと、新規のお客様が徐々に減ってしまい、いずれ集客がジリ貧になっていくでしょう。
本質的にサービスの違いを打ち出すための項目の一例を挙げます。
自社の塾がどのような点で他塾との違いを打ち出せるか、考えた上で、WEBサイトできちんと伝わるように表現されているかを考えていきましょう。
- カリキュラム作成
生徒のレベルや興味に合わせてカリキュラムを柔軟に変更できることをアピールするなど。 - 多様な教員陣の確保
生徒のタイプに合う多様な人材を揃えているなど。 - 充実した自習スペースの提供
集中できる空間と必要な設備を用意し、自習支援を前面に出すなど - 学習相談やメンタルケアの実施
学習以外の相談にも応じられる体制を整え、生徒のケアを重視していることを示す。 - 豊富な模試と解説の実施
模試が多く、きめ細かい解説があることを訴求する。
学習塾の集客ならENロジカルへ
WEBサイト制作からWEBマーケティングによる新規集客をワンストップで支援いたします。
他塾との違いが上手く表現できていない、WEBサイトで発信できていないといった根本的な課題からアプローチし、近隣の生徒に選ばれる塾に生まれ変わる支援をいたします。
②比較検討材料をWEBサイトで網羅する
学習塾のターゲットは18歳以下のお子さんたちがメインですが、決済は保護者が行うということもポイントです。
そのため、保護者が比較検討するための情報をWEBサイトで網羅する必要があります。
競合と比較したときに、検討材料が1つでも欠けていれば、貴社のサイトを離脱して二度と戻ってこないかもしれません。
具体的な項目は以下となります。
【教育内容】
- 教材
- カリキュラム
- 講師の専門性
- 講師の実績
- 指導形態や特徴
┗対象学年(小・中・高校生のどこが主体か。そこに指導内容が合っているか)
┗主要教科の強化点
┗個別・集団(少人数・大人数)
【学習環境】
- 教室・設備の質
- 自習スペースの有無
- 生徒数・クラス人数
【サポート体制】
- 質問・相談方法
- 家庭学習の支援
- 進路指導・模擬試験
【運営】
- 塾の沿革・歴史
- 入学実績・合格率
- 料金・費用
- 無料体験の内容
- 営業資料
【立地】
- 最寄駅からのアクセス
- 自家用車でのアクセス(駐車場の有無)
- 周辺環境(安全性)
上記の情報をできるだけ網羅的にWEBサイトで発信することで、お客様は比較検討できるようになります。
全てではなくていいので、WEBサイトで1つ1つ丁寧に説明していきましょう。
なお、複数の教室を運営している場合、塾の教室詳細ページ(アクセス情報)については可能な限りWEBマーケティング(SEO)に知見のある専門家にアドバイスをもらいながら作りこむといいでしょう。
教室詳細ページを最適化することで、「学習塾×エリア名」などで検索した際に、上位表示できる可能性があります。
ユーザーの多くは「子どもが問題なく家から通える範囲の学習塾」を探していますので、「学習塾×エリア名」のキーワードで上位表示することは集客に大きな影響を与えます。
学習塾・予備校のWEB集客方法
ここからは、学習塾・予備校におけるWEB集客の方法を詳しく解説していきます。
実施していない施策があれば、目的に応じてトライしてみてもいいでしょう。
①リスティング広告
リスティング広告は検索広告とも呼ばれるWEB広告の一種です。
Google・Yahooといった検索エンジンの検索結果画面に広告を表示することができます。
キーワード単位で表示を設定できるため「塾 エリア名」への配信も可能です。
また、配信地域を設定できるため、教室から半径1㎞圏内のユーザーが「塾」と検索した際に広告を出す、というような設定も可能です。
・メリット
- 狙ったキーワードに対して、自社サイトを広告として表示できる
- WEB広告の中では顕在層を狙いやすい
- すぐに成果が出やすい
- データを基に設定を改善してける
・デメリット
- お客様が広告を見て意思決定するだけのWEBサイト・ページの充実さが必要
- 広告費がかかる
- 運用ノウハウが必要
費用感
- 【自社で運用した場合】
広告費実費のみがかかる
1クリック課金のため1日数千円などから設定可能。 - 【専門業者に依頼した場合】
運用した広告費の20%などが手数料でかかる
少額の場合は固定費がかかることもある
②MEO:Googleビジネスプロフィールへの登録と情報発信
Googleビジネスプロフィールに登録し、Googleマップ上で塾の情報を表示していくための施策です。
登録や情報発信は無料でできるため、塾を開業したら必ず登録しておきましょう。塾の外観・内観の写真も登録することで、検討中のお客様に雰囲気を伝えることができます。
Googleビジネスプロフィールに登録し情報を掲載すると、塾の名称で検索をした際に情報パネルが表示されることがあります。
お客様は情報パネルに掲載された内容も比較検討材料とするため、漏れなく対策しておくことが重要です。
Googleマップ上での掲載順位は、ユーザーの位置情報などコントロールできない要素も影響しますが、Googleビジネスプロフィールの更新性なども影響することがあります。
Googleビジネスプロフィール内のイベント情報など、更新できる項目は更新することをおすすめします。
ただし、教室数が多い場合、教室の数だけ情報を登録・管理する必要があるため、稼働工数が負担になる可能性があります。
その場合は、一括管理ツールや専門業者への依頼を検討していきましょう。
メリット
- 無料で行える施策
- Googleマップで表示できる情報が充実する
デメリット
- 費用に対して、デメリットは少ないため実施することを奨励
- 情報登録にややノウハウが必要
費用感
- 【自社で運用する場合】
設定する人の稼働工数のみで費用はかからない - 【専門業者に依頼した場合】
月額5万円前後が目安料金(教室数により変動)
③WEBサイトのSEO
SEOとは検索エンジンからの流入を得るためにサイト内容を最適化する手法です。
具体例を1つ。
WEBサイトのタイトルタグに「(塾名)|(地域名)の個別指導塾」などと設定することで、ユーザーが「(地域名)×個別指導塾」で検索した際に表示されるようにするなどは施策の中の一部です。
このようにSEOの専門家は、狙ったキーワードに対して、検索結果のできるだけ上位に表示するために、WEBサイトのあらゆる箇所を最適化していきます。自然検索で上位表示することができれば、その後は広告費をかけずに一定のユーザーがサイトに訪問してくれるようになるため、学習塾のWEB集客施策としては重要度が高くなります。
ただし、エリアによっては検索結果にポータルサイトに占有されています。
その場合は費用をかけてポータルサイトへの掲載を行う方が流入獲得に寄与することがあります。
メリット
- 一度上位表示することができれば、安定してWEB集客が可能
- 検索上位に表示されている塾として、信頼性や安心感に繋がる
デメリット
- 高い運用ノウハウが必要
SEO施策は、検索エンジンのアルゴリズムを理解しながらWEBサイトの多くの要素において最適化する必要があるため高い専門性が必要です。 - 必ずしも成果が出るとは限らない
Googleのアルゴリズムや、他社サイトの状況によっては検索上位に表示することが難しいことがあります。 - 成果が出るまでに時間がかかる
SEOは成果が出るまでに数か月、長いと1年以上かかることがあります。
外部業者に委託する場合でも、この認識がズレていると業者を乗り換え続けて結果が出ないということにもなりかねません。 - 外部委託した場合、成果が出るまでは費用がかかる
費用感
- WEBサイトの制作や改修:50万円以上かかることが多い
- SEOコンサルティング:月額20万~50万円
④コンテンツSEO
塾のWEBサイトの中で、コラムコンテンツを発信することで多様なキーワードからの流入を得る施策です。
私立中学受験や医学部専門予備校など、より専門性の高い領域で学習塾を運営している場合に有効な施策になります。
自社のお客様になるであろう人が検索しているキーワードをターゲットとして設定し、そのキーワードで検索した際に上位に表示できるコンテンツを制作して発信していきます。
上位に表示するにはコンテンツが最適であるだけでなく、WEBサイトドメインの評価など様々な要因が絡んでくるためノウハウが必要です。
WEBマーケティングの知見が無い場合、手探りで行うことが難しい施策です。
最低でもコンサルティングを依頼しキーワードの設定を行うなどを検討するといいでしょう。
ただし、プロのSEO業者に丸投げすると上手くいかないケースが多いことも留意が必要です。
なぜなら、良質なコンテンツを制作するには、自社の事業とお客様に対する深い理解が必要となるためです。
事業やお客様への理解が薄かったり、理解を深めようという努力がみられない業者の場合、質の低いコンテンツとなってしまい成果も出づらくなります。コンテンツ制作を業者に依頼する場合でも、積極的に自社の情報やお客様のニーズについて情報共有し、二人三脚で成果に向かって進んでいくことが成功のポイントです。
メリット
- 幅広いキーワードをターゲットに設定できる
- 成果が出ればWEBサイトに多くのユーザーを呼び込める
- コンテンツによって自社の専門性や信頼性をアピールできる、結果として認知度向上に繋がる
- 外部業者に自社の理解を深めてもらうため、双方歩み寄る姿勢が必要
※取り組みが上手くいけば良質なWEB施策パートナーが得られる
デメリット
- 高い運用ノウハウが必要
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 成果が出るまでに費用がかかる
費用感
外部業者に委託した場合、月額30万円~100万円以上かかる施策です。
費用はコンテンツの制作本数などによって変動しますが、依頼先の企業によって大きく変わることが多いです。
⑤ポータルサイト・比較サイト掲載
塾のポータルサイト・比較サイトは検索上位に表示されていることが多く、そこに掲載することは有効な手法といえます。
特定エリアの検索結果に対してすぐに掲載することができるので、比較的即効性のある手段といえます。
また、掲載のみなら無料だったり、資料請求の数だけ費用がかかるなど、比較的利用しやすい料金形態であるサイトが多い印象です。
ポータルサイト内では様々な塾が掲載されているため、比較されやすい状況になります。
他社との差別化ポイントを明確にしておかなければ、掲載しても埋もれてしまいやすい点には注意が必要です。
メリット
- 狙ったキーワードに対して短期間で掲載できる
- 塾を探しているフェーズで検討度の高いお客様にリーチできる
- 成果報酬など少額からでも始めやすい料金プランが多い
デメリット
- 他塾と比較されやすいため差別化ポイントの言語化が必要
- 資料請求が来た後のクロージング(営業)をしっかりとしなければ成約しないことがある
※成果報酬で問い合わせを獲得しても入塾するとは限らない
費用感
掲載料金が月額でかかる、資料請求1件当たり●円など、ポータルサイト・比較サイトによって異なる
⑥SNS・Youtube
若年層のユーザーが多いことから、よく検討に上がるのがSNSやYoutubeです。
しかしながら、優先度が低い・最適でないケースも多い施策でもあります。
前提として、SNSとYoutubeはエリアを問わず多数のユーザーにリーチできる媒体です。
そのため、ホテルやグルメなど「遠方から移動してでも行きたい」と思わせられるコンテンツ、またはオンラインビジネスを行っている事業者の場合は有効です。”バズる”ことで爆発的な売上に繋がることもあります。
しかしながら、学習塾は「通える範囲」であることが重要ですので、ターゲットとなるエリア以外にコンテンツを届けることができても意味のないアクセスになります。
全国各地に教室のある大手塾・予備校でない限りは、優先度が低くなるでしょう。
メリット
- 世代・エリアを問わず多数のユーザーにコンテンツを届けられる
- 動画コンテンツでは、文字より多くの情報を伝えられる
- コンテンツの拡散により、多くのユーザーにリーチできる可能性がある
デメリット
- 狙ったエリアにコンテンツを届けることが難しい。または効率が悪い
- コンテンツの制作にコストがかかる
- アカウントを中長期的に運用する必要がある
費用感
外部業者に委託した場合、月額10万円~50万円などがかかります。
SNSやYoutubeは日常生活でもなじみがあるため、自社内での運用を始める学習塾も多いです。
しかし、担当者にかかる業務負担やコストを考えるとリターンが見合わないことがあります。それであればGoogleビジネスプロフィールの投稿を毎日行うなどした方がよいでしょう。
【まとめ】学習塾のWEB施策を始めたいならENロジカルへ
以上、学習塾のWEB施策で成功するためのポイントと手段について解説しました。
実際にはより深く現状を分析し、学習塾ごとに最適な施策を選定して実行していくことが必要です。
ENロジカルでは学習塾領域における支援実績も多数ございます。
学習塾の集客にお困りの場合はお気軽にお問い合わせください。